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In Through The Out Door を探して

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数年前、ピンク・フロイドなどのジャケット・デザインで有名なヒプノシスの中心人物だったストーム・トーガソン氏が来日し、その作品展覧会と講演会に行く機会があった。

会場にはさまざまなジャケットが飾られていた。クランベリーズ、モントローズ、レッド・ツェッペリン、デフ・レパード、もちろんピンク・フロイド。圧倒的だった。やはりピンク・フロイドとの仕事が多かったのだろうか、いくつかエピソードを披露してくれた。

「狂気」のジャケット・デザインを決めるために彼は、録音された曲を何度も聴き、複数のデザイン案を持ってメンバーと会ったそうだ。デザイン案を見せると、メンバーは全員、すぐにひとつのデザインを指差した。それがあのプリズムのデザインだった。しかし彼は、そのデザインを思いつきで作り、ほとんど時間をかけていなかったため、その旨を伝えてもっとよく考えるよう促したそうだが、結局変わらなかったらしい。

A Momentary Lapse of Reason (鬱)は、300台以上のベッドを大人数で一生懸命並べたのだそうだ。予定した時間に雨が降り、止むのを待ってから作業をしたとも言っていた。当時でも CGを使うこともできたのだろうが、彼は実物を使うことにこだわっていたらしい。

最後に質問の時間が取られ、私は真っ先に手を上げた。レッド・ツェッペリンの「In Through The Out Door (イン・スルー・ジ・アウト・ドア)」には6種類のジャケットがあると言われていた。私はその理由を聞いた。答えは明快だった。ジャケットに登場しているそれぞれの人物の視線を用意したのだそうだ。これはロバート・プラントのアイデアだったと言ってたと思うが、記憶が確かでない。ちなみに私は4種類を集めたところであきらめた。

講演会が終わると、数人が恐る恐る本人に握手を求めていた。私はサインをもらおうと「The Song Remains The Same」を持参したのだが、やめてしまった。